report 議会報告
堺市議会速報
2007年3月30日 No.875

「07年度予算案」に対する日本共産党の反対討論(上)



 「予算議会」の最終本会議(3月16日)で、日本共産党を代表して岡井議員がおこなった、07年度予算案に対する反対討論の全文です。
中見出しは、議員団事務局)
2回に分けて紹介します。

 2007年度予算案について、日本共産党を代表して意見を申し上げます。
 「いざなぎ景気」を超えたという政府の「景気回復」のかけ声とはほど遠く、政府の悪政のもと、国民の「貧困と格差」が大きく広がり、市民の暮らしはますます深刻になっています。この5年間で、年収200万円以下の労働者は157万人増えました。必死で働いても貧困から脱け出せないワーキングプアは、全国で少なくとも400万世帯といわれています。
 生活保護世帯は27万増の108万世帯、就学援助を受けている児童・生徒数は40万人増の138万人となっています。
 この背景には、第一に、財界・大企業による雇用破壊と「規制緩和」「構造改革」の名で推し進めてきた政治があります。
 正規雇用が激減し、驚くべき低賃金の非正規雇用が増えています。
 第二は、所得の再配分によって、貧困を減らすはずの「税・社会保障制度」がほとんど機能していないことです。それどころか、OECDの報告書によれば、「子どものいる世帯」では、税・社会保険料の負担が、社会保障の給付を上回るため、逆に貧困率が拡大しているのです。
 雇用破壊と「逆立ち」した税制と社会保障制度――この二つの大問題を含め、国民生活の困難な状況を生み出している国の悪政を根本からつくり直すことが求められています。


 この堺市では、生活保護率が2005年度末で2.36%、国民健康保険料の滞納世帯は、同年度出納閉鎖時で18.81%、就学援助の適用率は、中学校で25.2%と、全国や大阪の他の自治体と比較しても非常に高いものとなっています。


 国の悪政により、市民の暮らしがおびやかされているときこそ、地方自治法第1条に規定されているところの「住民の福祉の増進を図る」ことに重点をおき、国の悪政に追随するのではなく、憲法と地方自治法の精神にたって、厳しい財政状況の中でも、市民の暮らしのための予算を最優先し、住民福祉を増進させ、市民の安全と健康を守り、教育条件をよくするという確固とした姿勢が求められるのです。
 この観点から見て、2007年度予算案はどのような予算になっているでしょうか。


 新養護学校建設、学校クラブ活動費や特定不妊治療費の拡充の予算、また、4月からの保育所保育料の第2子半額と第3子無料の方針が示されました。こうした前進といえるものも一部ありますが、しかし、予算案全体については、以下に述べますように求められるものになっていません。
 提案されました来年度当初予算案は、臨海部開発を支援する東西鉄軌道計画・LRTの建設を本格化させ、中心市街地の再開発など「自由都市・堺ルネサンス計画」を機軸にした大型開発などが中心の予算となっています。


 LRT事業は、本来、将来の市全体の交通体系をどうするかという中で位置付け、長期の財政計画のもとで進められるべきものであり、臨海部開発との関連で進めるべきではありません。
 また、本予算案には、債務負担行為を含め総額67億円の「ナショナル・トレーニングセンター」整備予算が計上されています。スポーツ一般、サッカー一般にもちろん反対するものではありません。
 しかし、税の増収が求められるなか、2億円もの減収をまねき、当該地一点に莫大な税金を投入して進めようとするこの計画は、市民のスポーツに親しむ要望に応えたものにはなりません。計画の凍結と根本的見直しをするべきであります。


 また、堺東の中心市街地活性化政策などの開発については、大規模ビルや大規模商業施設が建設され、広場道路が整備され、一見してきれいになっても、それがまちに元気を取り戻すことに必ずしもつながりません。
 浜寺公園駅前土地区画整理事業は、必要性から見て過大であり、地域住民にとっても大きな負担をもたらすものになっています。地域住民や商業関係者などと連携したまちづくりが必要であるとともに、市財政に大きな負担をもたらすことにならないようにしなければなりません。
 また、臨海部に建設が予定されています南清掃工場建て替え計画関連の予算が計上されています。これについては、後ほど、市民環境常任委員会委員長の報告の中で、本計画関連議案についてのわが党の意見が紹介されますが、認めることはできません。


 また、保育所の民営化や、学校給食民間委託が引き続きすすめられ、地域整備事務所が、旧堺市地域の6ヵ所を2ヵ所にする予算となっています。
 それぞれ認めることはできません。
 また、高校改革の名で4つの市立高校を統廃合することは、子どもたちの高校教育の希望を狭め、市民の思いに大きく反するものであり認められません。

 (次号に続く)



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