report 議会報告
堺市議会速報
2007年1月10日 863号

12月議会 (8)

07年度(平成19年度)から「LRT(鉄道)の事業に着手」というが

建設費(市負担)も、それに見合う効果も、運営事業者も、事業収益の予測も
もし、経営が「赤字」になった場合のことも何一つ市民に明らかにしないまま
あまりにも無責任な市長の「見切り発車」


乾議員は、次に、堺市が最優先の課題としてすすめる「LRT」の建設について質問しました。

 市内を東西に結ぶ鉄道の建設は、市議会でも長年論議されてきました。
 しかし、巨費を投じてのLRTの建設についいて、市民に納得のいく説明はありません。
 そもそも、このLRT事業計画は、堺の臨海部と内陸部(当面「堺東」の間)に新たな鉄道をつくり、臨海部(主に、新日鉄など大企業が所有する土地)の開発を支援するための計画でした。
 ところが、開発は市が思うようにはすすまず、バブルの時期に作成し、市の総合計画で位置づけてきた、人口2万人を要する「臨海新都心構想」という、そもそもの前提が崩れ去っているのです。
 乾議員は、現時点での主な問題点を5つに整理し、堺市当局の考えをただすとともに、市民のくらしが大変な中での「LRTの建設は到底認められません」と厳しく中止を求めました。(5つの「質問」と「答弁」の要旨は一覧表を参照)


* 敬老祝い金の削減
* 障害者給付金、難病患者見舞金の廃止
* 就学援助金の所得制限の強化・削減
* 政令市で一番高い、介護保険料、国保料、
 下水道料金など

 市は、いまだに建設に要する費用は明らかにしていません。「極めて安価」と主張しますが、これまでに言われてきた建設費の目安からすれば、堺駅と堺東駅の間で51億円にもなります。
 距離が短いからといっても変電所や車庫、車輌は必要ですから、2倍・3倍、それ以上の費用になることも予測されます。
 現在、堺駅と堺東の間はシャトルバスが走っています。
 投資に見合った効果があるでしょうか。具体性に欠けた計画といわざるをえません。
 運営を民間に委ねるといいますが、民間は経営に赤字がでれば、運営から「簡単に撤退」します。
 市の計画・対策には、経営が「赤字」となった場合などについても、「健全な経営」と言うだけで、何ら対策は考えられていません。あまりにも無責任な計画と言わざるをえません。
 乾議員は、市民の理解もえられないこんな計画は「認められない」と指摘しました。


■ 質問と答弁の要旨

質 問 (要旨)

答 弁 (要旨)

そもそも、東西鉄軌道建設計画は、臨海部の開発を支援するための計画。臨海部開発とLRTの需要の関係をどうみているか。

● 開発では、これまでに「海とふれあいの広場」「マリーナ」「商業アミューズメント施設」など整備してきた。

● 今後は、人工干潟(府の事業)、アミューズメント2期事業の整備、都市型産業の誘致などすすめる。

● さらに、サッカーのトレーニングセンターの建設、海釣り公園の整備などすする。

● LRTの臨海への延伸は、整備の動向を見極め検討する。

公設民営、上下分離方式。軌道敷、駅舎、車庫、変電所、車輌の購入など施設の全てを税金でつくるというが、それに見合う効果はなにか。

● LRTは、人と環境にやさしい、極めて安価な次世代型路面電車。

● 民間のノウハウを活用し、効率的運営を図り、まちの活性化、観光の振興、税源の涵養に資したい。

民間からの企画提案の募集。年度内(3月末まで)に運営事業者の決定というが、これまでにあったのは南海電鉄の阪堺電気軌道の共同提案だけ。この二社が事業者になるのでは。

● 企画提案は現在検討中。

● 運営事業者は、年度内に決定したい。

LRTの認可は、「軌道法」にもとづき国の認可を取るというが、公設民営、上下分離方式は法律上規定はない。どう対処するのか。

● 必要な施設の整備は、堺市がおこなう。

● 運行は、鉄軌道事業者にが本市の考え方。

● 引きつづき国と協議していく。(法的根拠は明確に示せず)

運営は、民間というが、赤字になった場合(黒字の場合)の堺市への影響は。

● 民間の経営ノウハウを生かした健全な経営ができるよう対応する。(赤字の場合については示さず)


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