report 議会報告
堺市議会速報
2006年12月21日 859号

12月議会 (4)


164戸の募集に1979人
毎年、2000人近い落選者

募集戸数

応募人数

07年

164 

1,979 

06年

141 

2,108 

05年

108 

1,953 

 栗駒議員は、市営住宅の増設問題と、国土交通省が昨年12月に出した「通達」、「公営住宅管理の適切な執行について」の中でいわれている家主(名義人)死亡後の市営住宅の「地位の承継」(居住の継続)権について質問しました。
 市営住宅の増設問題では、公営住宅への入居希望者が毎年2000人前後いるのに、募集戸数は100戸から160戸前後で、9割近くの人たちが落選(入居できない)している状況にふれ、公営住宅が入居希望者に対して大きく不足している堺市の問題をただし、住宅建て替えの際の増設を大幅に増やすよう求めました。
 栗駒議員は、住宅問題は生活の基盤であり、福祉の問題でもあるとのべ、地方自治体は、住宅に困っている人、とりわけ低所得者に対し、安い家賃で、良質な住宅を供給し、安心して暮らせるようにすることが、公営住宅法の目的であり、自治体の責務であると強調しました。

 堺市当局は、栗駒議員の質問に「市営住宅を求める人は多い」と答えながら、しかしと続け、「本市では、公的賃貸住宅の占める割合は、約2割となっており…府下でも非常に高い」「昭和43年に世帯数の計を、全住宅の戸数が上回って以来、一貫して世帯数よりも1割矛盾した答弁をおこないました。さらに、当局は、市営住宅の建て替えにあたっても「従前の管理戸数を基本にする」と、国の建設戸数抑制の方針どおり、増設の考えがないことを示しました。


 栗駒議員は、堺に公営住宅が多いのは“堺泉北コンビナート”をつくった際の産業政策からとその経緯を述べ、そのことをもって「住宅は充足している」とは言えないと実態を明らかにするとともに、市営住宅の建て替えに際しては、市民の要望に応え、必要数に見合う戸数を増設するよう強く求めました。



 次いで、栗駒議員は、「入居承継」(居住の継続)問題について質問しました。
 国土交通省が昨年12月「公営住宅の適正な執行について」という通達を出しました
 その中で、国土交通省は、公営住宅の名義人が死亡したり、転居した場合、同居している配偶者や高齢者・障害者は別として、長年一緒に暮らしてきた、子どもや兄弟・姉妹は「入居承継」人とはしないと、住宅に住み続けることができないとしました。つまり、出て行かなければならなくなると言うのです。
 この「通達」については、公営住宅を設置、管理する全国の自治体から、困惑と苦慮の声が上がっています。
 栗駒議員は、この問題について、党議員団として10月に国土交通省におもむき交渉した内容も話し、「入居承継」問題についての堺市としての見解と対応をただしました。


 国交省と党議員団との交渉では、「入居承継」の承認は、公営住宅法で公営住宅の設置者(自治体)の判断となっていること。国としては「地位承継」の問題については、「実施する自治体がその地域の事情を考慮して(判断)できる」旨の回答をしました。


 堺市の見解は、公営住宅の入居は、これまで公営住宅法の基準で対応しているとした上で、「通達」との関係では「長年にわたり同一親族が居住し続け、そのことにより、入居者・非入居者間の公平性を著しく損なっている実態がみられることから、入居承継の承認を厳格化」したものと、国交省の「通達」に理解を示しました。
 通達では「入居名義人が死亡し、又は退去した場合において、入居承継が認められる者は、現に同居している配偶者及び高齢者、障害者等で、特に居住の安定を図る必要がある者」としており、市としても「現状をよく調査し、充分検討する」と答えています。


 栗駒議員は、市の答弁に「入居基準に合う人が住み続けることによって、他の人が入居できないことを理由にするのはまちがい」「公平性を言うのなら、希望する人たちが入居できるようにすべき。必要な戸数の住宅を建てないから入れない人がでているのです」と指摘するとともに、「住んでいる人たちの事情や願いを無視して、入居承継は一代限りとすることは、安定居住を否定し、コミュニティも育たないことにつながります」と批判しました。
 最後に栗駒議員は、党議員団が調査した他の政令市での対応について、大阪市や千葉市、名古屋市、広島市などが今後も現状どおりでいくとしていること紹介し、「本市でも住宅は福祉という基本的考えに立ち、地位承継については従来どおりの対応を」と強く要望しました。



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