report 議会報告
堺市議会速報
2006年12月18日 857号

12月議会 (2)

市長さん!来年度予算で考えている「福祉の向上」との中身は?
堺市としても、障害者の負担を軽減する、独自の支援策を早急に!
浜寺石津の「のびのびルーム」に、一日も早く専用の施設の整備を!
毎年2000件近い人達が落選している、市営住宅の建設計画は?
どうなる、堺東駅車庫跡地への超高層マンションの建設
周辺地域の住環境は?「巨大地震」や「世界遺産」との関係は?


堺市の「07年度財政運営方針」と「予算編成方針」から見えてくるもの

 7日から始まった「12月議会」の大綱質疑(代表質問)で、栗駒議員は日本共産党を代表して質問に立ちました。栗駒議員がおこなった質問のテーマは、(1) 堺市の「07年度の行財政運営方針」と「予算編成方針」について (2) 障害者自立支援施策について (3) 市営住宅について (4) 南海堺東駅車庫跡地の超高層マンション建設問題に関連して (5) のびのびルームについての5つです。

 栗駒議員は、最初に「堺市の07年度の行財政運営方針と予算編成方針について」質問しました。
栗駒議員の質問は、市民の暮らしが大変な今、市は、地方自治体の役割をしっかり認識して、市民のくらしの支援と福祉の拡充に取り組むべきとした上で次の点を指摘しました。
 市長と財政局長が10月19日、「庁議」の席上で示した2つの「方針」(「財政運営方針」と「予算編成方針」)について触れ、これらの方針を市長は「市の発展と市民福祉の更なる向上に努める」ためのものと言いました。
 栗駒議員は、市長が言う「市民福祉の向上」とは何なのかと質問。「方針」からは具体性のない、「地方自治の理念(哲学)が全く感じられない」もので、むしろ、「住民福祉からみればマイナスの“行革”徹底を求めた」ものと批判しました。


 「方針」は、人口を増やすことと税源の涵養(税金が多く入るよう納税者や納税企業を増やこと)を強調し、今後、担税力が期待できるものとして「子育て期のファミリー世帯」の市外への転出を抑制し、定着と誘導を図るとしています。
 しかし、なぜ子育て世帯の転出者が多いのか、その要因は何かなどについての深い分析はありません。
 要因には、様々ありますが、要するに今の堺市が、“子育て”によい環境を満たしていないからにほかなりません。
 例えば、保育所に入れたくても待機児が多く入れないことや、待機児の解消を民営化だけでしようとしていること。学童保育でも定員オーバー状況があること。さらに、保育料も高く、暮らしにも、子育てにも大切な、水道水の料金など、公共料金の負担も他市に比べても大きいことなどを指摘し、人口、とりわけ、子育てファミリー世帯の人口増を口にするならば、今、市民や子育て世帯が願っている具体的な支援策や、負担の軽減をおこなうよう要求しました。


 堺市の“福祉や行政サービス”は、充分すぎるでしょうか。
 市が示した「2つの方針」は、LRTの建設(臨海部の開発に連動させ、莫大な費用をかけて、市内を東西に結ぶ新たな鉄道の建設)や、堺東駅前などの大規模開発計画を“まちの活性化”“市の発展”のためと優先の課題(「税源涵養や地域経済の活性化に結びつく事業への重点化)と位置づける一方で、「社会保障関係費の徹底した“適正化”」と称して、福祉や住民サービスについては、「法律により義務付けられている事務以外はその必要性を検討し不要なものは廃止する」とか「法律で定められている事業でも必要性を検討し、不必要なものは廃止する」など、住民福祉の増進どころか、後退・縮小につながりかねない方向を示唆しています。
 これで、市長が掲げた方針が「住民福祉の向上」のためといえるでしょうか。
 栗駒議員は、「市民の暮らしを応援するための予算を最優先とすることが、(今日)地方自治体に切実に求められています」とのべ、堺市の「行財政運営の基本」を市民本意に転換するよう強く求めました。


 栗駒議員は、市の行財政運営方針の柱となっている「堺市新行財政改革計画」との関連で、堺市の「行革」がどの方向にすすめられているのかをただしました。
 「計画」では、07年度から09年度までの3年間で、財政収支はより厳しくなり、歳入不足だ215億円生じるとしています。
 「だから行革(税源の涵養と歳出の思い切ったカット)で……」と「行革」を強調していますが、215億円の歳入不足は、普通建設事業費が今年度(06年度)に比べ183億円も増えるということと、団塊の世代の一時的な退職金の増と合わせた額に相当します。
 栗駒議員は、市民には財政が厳しいからと“辛抱”と“福祉の切捨て”を強いながら、開発は「市の発展」のため、「民間投資の誘導」のためなどと、優先してすすめる市の姿勢を厳しく批判しました。


 栗駒議員は、行政は、市民を「担税力」の有無で判断したり、その誘致を図るという考え方はまちがいと指摘し「市民の暮らしが安定すれば、地域の経済は発展し、税収も安定するのです」と述べるとともに、そのためにも「市民の暮らしを応援する予算を優先することが求められています」と、市民本意の予算と財政運営を再度強く求めました。



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