report 議会報告
堺市議会速報
2006年10月17日 846号

9月議会特集(8)


芹生議員の代表質問から

周辺地域に迷惑をかけている悪臭問題の早期解決を


 芹生議員は、石津下水処理場でおこなわれている下水汚泥のコンポスト化事業に関連して、(1) 周辺住民に多大な迷惑をかけている「悪臭問題」の早期解決と、(2) 事業を委託する業者の選定に関して、堺市の責任をただしました。

悪臭問題について

 汚れている下水を処理する過程で出てくる「汚泥」の処分は、堺市ではこれまで「焼却」処分してきました。その処理を堺市は「焼却」ではなく、再利用できるよう「汚泥を肥料」化する「下水汚泥のコンポスト化」事業に取りくむことにしました。
 市は、「コンポスト化」するにあたって、事業を民間に委託することとし、民間の業者であるジェイ・イ・エス社(JES社)と契約して、施設の建設を2004年の秋からすすめて来ました。今年の3月に工事が完成し、4月から本格的な運転をはじめました。


運転開始とともに
周辺住民をおそった悪臭被害

 運転直後から、「処理場から異臭がする」「不快な匂いがする」という苦情が、周辺の住民から寄せられるようになりました。
 悪臭の被害は周辺住民だけでなく、施設で働く労働者もおそいました。
「下水汚泥のコンポスト化」にあたっては計画段階から「悪臭」の発生が心配されていました。ところが処理の「コンポスト化」をすすめる堺市当局は、対策を講じるので「心配はない」と重要視してきませんでした。


「悪臭問題」の原因究明や抜本的対策を求める

 芹生議員は堺市当局に、地域住民や施設で働く人達の声を代表して、「なぜ悪臭が発生したのか」「悪臭の正体は何か」「どう対策してきたのか」「現在の状況は」「施設・建物の中で働く労働者の健康管理をどうしているのか」などについて質問し、当局の対策と対応をただしました。


悪臭の正体はアンモニア
市は「悪臭は想定外」と

 堺市は、「醗酵時のアンモニアについては以前から予想されていた」「今回の悪臭は、アンモニア並びに硫化メチル等の微量物質による複合臭と思われる」「脱臭設備については、日本エコロジーシステム株式会社(脱臭器機メーカー)からの提案もあり、生物脱臭設備を設置していた」「しかし、今回の悪臭は想定外」のものであったと答えました。


労働者の健康管理
市「環境の改善は必要」と認め「健康診断を実施」する

 また、「密閉型の施設で醗酵させるため、強度のアンモニアが充満する中での作業であり、環境の改善は必要」「健康診断は時期を早めて実施した」と労働者の健康対策の必要性を認めました。


現在の下水汚泥の処理と
今後の改善計画の方向について

 「今は、施設の運転は止めている」「再開までの間の汚泥処理は、大阪府の流域汚泥処理事業に委託して処理いる」と答えるとともに、今後の改善計画と方向については、「事業者(JES社)に対しては、速やかに改善するよう指示している」「事業の再開は、抜本的な対策を講じて、その効果を確認してから、再開したいと考えている」と述べました。


「悪臭は充分予測されたもの」
「問題の改善・解決なしに事業の再開はしないように」と強く要望

 芹生議員は、周辺住民からの苦情や心配、また、長時間密閉されたところで働く労働者の健康問題などを指摘するとともに、当局がいう「今回の事態は予想外であった」との答弁にもふれて、“予想外”ではないことを当局自身の言動によって指摘しました。
 当局は、この計画の実験の段階から何度も鹿児島市に作られている施設を視察し、その施設が「人家から遠く離れた山間部にあり、非常に広い敷地の中に設置されている」ことや、「醗酵槽は。雨を防ぐ屋根だけの開放型」であることなどを知っていたこと。
 それでも施設の中は、悪臭が漂っていたことなど、わが党議員が視察にいった際に体験した状況も含めて紹介し、“予想外”などと言えたものではないと指摘しました。
 さらに、札幌市を視察した際も、札幌市の担当職員が言った「匂いがきついので広い場所のある田舎はともかく、都会では難しいのではないか」とのコメントも紹介し、「今回の悪臭問題は“想定外”ではなく、充分予測されたもの」と指摘。「悪臭問題の解決・改善なしに事業の再開は絶対しないように」と強く要望しました。



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