堺市議会速報
2006年7月26日 837号



◆66番(栗駒栄一君) 4番目の最後の問題でございます。下水汚泥のコンポスト化事業に係る契約事務についてお聞きをいたします。
 この問題については、住民から監査請求がなされ、議会でも取り上げられてきました。この中でも幾つかの疑問点が指摘されました。契約事務の適正さが問われる問題であります。そこで、以下の諸点について質問をいたします。
 1、契約事務は厳正さが求められます。特にこの事業の場合、公募型プロポーザル方式をとっております。プロポーザル方式は、疑義が生じやすいとして、国も実施にあたっての留意点を示しております。このことについての見解を求めます。本市でも建設工事に関してでありますけれども、平成12年4月1日施行でプロポーザル方式を実施する際の設計者選定の要綱を定めてきました。これがなぜか平成14年に改定されましたけれども、この改定される前の12年の施行の第4条は次に掲げる事項を公告するとしております。第4条1項の3と5をご紹介いただきたい。そして、特定審査会の組織を定めた第20条の3項をご紹介をください。
 2、このコンポスト事業は、バイオソリッドコンポスト化事業というふうに言うそうですけれども、この事業の説明をしていただきたいと思います。
 3、この事業は何年からどのような情報を得て、どのような経過で事業を進めてきたのか、ご説明をください。
 4、事業を進めようと考え始めた時点から募集要項を決めて公募するまで、研究のために多額の税金を使って何度も視察し、実験をしておりますけれども、しかし、その研究の対象は、1社が行う1つの方法でしかありません。なぜ1社しか視察を含め研究しないのか、なぜ1つの方法しか研究実験しないのか、市が研究実験の相手にした事業者名とそこに支払った金額、研究実験事業者と受注事業者とはどういう関係にあるか、ご説明をいただきたいと思います。
 5、コンポスト化する場合の発酵菌は100度前後としております。100度程度の発酵をする菌は1つしかないとされているのかどうか、これについてご答弁ください。
 6、応募者に契約相手方として優先順位をつけるための提案に対する評価点、評価表があり、各項目に対しての配点がなされています。監査請求者その他から、この配点について、コスト面の評価が低い、42点は低いとの疑問が出されています。この配点方法の結果、1%濃度を換算、1平米当たり1,000円以下で15年間、すなわち51億円の事業ですが、総合評価点1位のものと2位のものがそれぞれ提案したコストに関する項目では、1位のものよりも、2位のものの方が4億7,000万ほど安くなっているのに、総合評価では逆の順位になっている、このことに納得できないというわけであります。監査委員会の結果報告では、全国的にはコストに対する配点は30点から70点という状況であり、堺市の場合はその範囲内であり、行政の裁量の範囲内としています。
 そこでお聞きします。この事業は、PFIの理念で進めており、契約方式はプロポーザル方式としております。PFIの理念で最も重視されることは、VFM、バリュー・フォー・マネーといいますけども、すなわち長期的に、いかに金銭的に効果を出すか、これであります。この理念からすれば、プロポーザル契約方式の評価について、コストに対する配点が最大に考えられるべきであると思います。その意味で、監査請求者が配点に納得いかないということはもっともなことであります。このことについて、なぜ、PFIの理念をプロポーザル契約の配点に反映しなかったのか、説得力ある説明を求めます。
 7、次に、庁内検討委員会の開催状況をご報告ください。そこの委員会では、契約のあり方について議論がなされたのかどうか。また、そこでは1つの方法を1つの事業者だけが調査実験され、その検討結果に基づく結論だけが提出され、検討委員会にてそれが検討されたと思いますけども、そのようなことでは、51億円もの契約案件について、実質的な審議がなされたとは到底思われません。このことについてどのように考えるのか、ご答弁を求めます。
 8、本市職員が公募する以前から、また、庁内審査委員会設立以前から調査実験の段階だからとして、研究実験関係者とともに、あるいは総合点で最高点をつけた事業者の関係者とともに、同じ場所を何度も視察を繰り返しております。このようなことは、どのような理由をつけたとしても、不可思議な問題だと思わざるを得ません。これに関する出張がどのようになされたかについてご報告をしていただきたいと思います。

◎上下水道局長(樋上隆雄君) 下水汚泥のコンポスト化事業に係る契約事務につきまして、まず、堺市建設工事等設計者選定のプロポーザル方式等の実施に関する要綱につきましてでございますが、改定前の旧要綱の第4条におきまして、公募型プロポーザル方式による場合は、市長は次に掲げる事項を公告するものとするとなっており、事前に公告する事項を規定しております。第4条中第3号では、技術提案書の提出者の資格要件及び技術提案書の提出者を選定するための基準を、同第5号では、技術提案書を特定するための基準を規定しております。また、第20条では、特定審査会は会長、副会長及び委員で組織するとなっており、第20条第3項は、市長は必要があると認められるときは、学識経験者等を委員に委嘱することができるとなっております。
 ご指摘の国の留意点や堺市建設工事等設計者選定のプロポーザル方式等の実施に関する要綱は、建設工事に係る設計業務を委託する場合を対象にしたものでございます。一方、本業務は提案した事業者が発酵槽棟を除くコンポスト施設の建設、事業の運営及び全施設の維持管理を行うものであり、リスク分担にウエイトを置いたPFI事業の手続や手法を可能な範囲で活用したものであります。このことから業務内容が異なるものと判断され、要綱は適用しておりません。しかし、今回の庁内審査委員会における公募型プロポーザル方式の検討に際しましては、この要綱の一部を取り入れつつ、他市のPFI事業の手法を取り入れて審査し、事業者を決定しております。
 次に、バイオソリッドコンポスト化事業の概要でございますが、泉北、石津、三宝の各下水処理場で発生する下水汚泥の処理につきましては、従来、それぞれの処理場で直営で行っていましたが、平成4年度より順次、日本下水道事業団に委託し、汚泥を大阪南下水汚泥広域処理場へ圧送して処理を行ってまいりました。この日本下水道事業団のエース事業は、大和川以南の大阪府流域下水道並びに各市町村の公共下水道の汚泥を集約し、集中処理することによって汚泥処理経費を節減することを目的として始まりました。しかし、この方式は約1,400度の高温で汚泥を焼却するため、維持管理費も高くつき、また、下水道の普及に伴い、汚泥発生量も年々増加し、汚泥処理委託費用も年々高騰し、近年では、年間約24億円を超え、下水処理コストの6割近くを占める状況となり、このままでは当初目的の処分費用の節減とはほど遠いものになりつつあります。
 他方、この発酵技術の紹介を受けた当コンポスト化事業は、まず、下水汚泥を脱水し、この脱水汚泥を発酵菌にてコンポスト堆肥にする事業でございますが、下水道部に置いて調査検討した結果、この汚泥処理方法は大幅な処理コストの縮減はもとより、有機物の有効利用、このことによる循環型社会の形成及び地球温暖化の抑制、CO2も約28%削減等、本市のめざす行財政改革と環境保全に大きく寄与するものと考えました。
 次に、本業務の経過でございますが、平成13年1月に民間団体より情報提供のあったこのコンポスト事業は、鹿児島市が実施し、1日当たり脱水汚泥量100トンにも及ぶ、全国でも類を見ない大規模で、かつ処理利用が安価なもので、下水道部として調査研究する価値があると判断いたしました。平成13年度に鹿児島市の手法が堺市の環境や地域特性にも適合するかを確認するために、調査実験業務を実施し、脱水汚泥だけでなく、生ごみ、家畜ふん尿にも有益なコンポストとなることを確認いたしました。また、平成14年度には大阪府の補助も受け、より詳細な調査研究業務を実施してまいりました。このときには、大阪府立大学農学部において新規利用の可能性について技術的な観点だけでなく、社会的なシステムとしての有用性という観点からも研究していただきました。その評価は完全に分解できる消滅型に分類でき、コンポスト評価法の基準に照らしてみると、すべて81点以上となり、十分堆肥として推奨できるとの結論をいただきました。また、焼却などによらないことによる環境負荷の低減ではなく、価値を生み出す資源化プロセスの道を開いたシステム技術であるとの評価をいただき、このコンポスト化事業が大変有効であることを確認いたしました。
 このことにより、下水汚泥を使って石津下水処理で実施することとし、庁内各課と調整を図り、平成15年10月、関係7部で構成しました堺市バイオソリッドコンポスト化事業に伴う庁内審査委員会を設置し、平成16年1月19日に募集要項を公表、翌2月20日に締め切り、3月23日に第一次契約交渉者の決定を経て、16年9月24日にジェイ・イ・エス株式会社と契約を締結したところでございます。
 次に、調査委託費ですが、平成13年度の調査実験業務は当初の情報提供者であり、発酵菌の特許使用権を持つ特定非営利活動法人の国際平和基金に976万5,000円で、また、平成14年度の調査研究業務は、同じく発酵菌の特許使用権を持つ日本エコロジーシステム株式会社に2,415万円で契約しております。本業務受託者のジェイ・イ・エス株式会社との関係でございますが、ジェイ・イ・エス株式会社は、審査委員会で第1位契約交渉者になった日本エコロジーシステム株式会社グループが本業務を実施するために設立した特定目的会社でございます。
 次に、発酵温度に関しましては、調査研究していく中で、100度による発酵では、発酵時間の短縮が図れ、病原菌や雑草種子が完全死滅し、完熟したコンポストができ上がることが大阪府立大学農学部の報告でも述べられております。ご質問の点につきましては、今回の発酵菌以外にも、また発酵管理のやり方によっても100度程度の発酵ができます。なお、発酵温度については、業者選定の条件にはなっておりません。
 続いてコスト面に対する配点比重についてですが、今回は、あらかじめ下水汚泥処理料金の単価の上限を提示し、当該単価の範囲内の金額を提案した事業者について、コスト面に加えて、技術力、実施体制、環境への配慮及び長期事業の経営体力等を総合的に評価し、どの事業者の提案が市にとって一番有利であるかを判断したものであり、42%の配点が低いとは言えず、妥当性を欠くものではないと思っております。監査結果報告におきましても同様の評価をいただいております。また、コスト面で評価が落ちる事業所を選定することによる経費効果の減は、エース事業からコンポスト化事業に転換する総経費効果にして小さく、事業者選定の妥当性を欠くものではないと評価をされております。
 次に、庁内審査委員会の開催状況ですが、第1回の委員会を平成15年12月17日、2回を平成16年3月8日、第3回を平成16年3月23日に開催しております。当委員会の担任事務は事業化にあたり、事業者を公募するための公募要項の作成と公募による事業者の選定を審査するものであります。契約のあり方については、庁内関係部局との協議により決定したものであり、本事業は当初よりプロポーザル方式による契約ということで進めており、当委員会では議論はいたしておりません。
 審査方法につきましては、各社の提案を第1契約交渉者を選定するための事業者決定基準に基づき、公平・公正に総合評価をしております。
 最後に鹿児島市のコンポスト施設視察出張についてでありますが、実際に体感し、実情を見る必要があります。研究検討の進捗に応じまして、視点を変えて行い、当然に調査出張者も変わっております。当該施設近隣でのコンポストを利用した脱臭の実例調査や、鹿児島近隣の施設の視察も含め、14年度には2回、また15年度には3回、都合5回にわたって実施いたしております。以上です。

◆66番(栗駒栄一君) 次に、下水汚泥のコンポスト化事業に係る契約事務についてでございます。
 この答弁の中で、事業の正当性を強調されました。私ども、事業そのものに反対するわけじゃありません。できるだけそこを強調してね、全体の印象をそういうふうにもっていこうとしたんだろうけども、私どもは事業そのものに反対してるわけじゃない。最初の問いで建設工事等に関して、プロポーザル方式を採用する場合の規定についてご紹介いただき、お考えをお聞きしました。答弁で、本市の要綱は、建設工事に係る設計業務等を対象にしたものであって、この業務とは直接関係ないというふうなこともお述べになりましたけれども、そういうことをなぜ述べるんでしょうかね。なぜ、私がこのことを聞いたのか、それは建設工事だけでなく、ほかの事業についても同様の趣旨が生かされなくてはならないというふうに考えるからです。ところが、この業務とは関係ないんだ、だからこの要綱を適用しないんだ、私は認識不足も甚だしいというふうに思います。
 なぜ、私がこのことを強調するのか。それは、このプロポーザル方式という契約方式をとる場合、選定結果に対する疑義が生じやすいからであります。国も、そうだからこそ、いろいろ留意点を述べております。例えばこのように述べてますね。高価格を提示した事業者が選ばれる可能性がある総合評価一般競争入札や、公募プロポーザル方式を採用した場合は、選定結果について疑義が生じないよう特に留意して、住民や応札企業に対して説明を行う必要性がある、このようにも述べていますね。
 入札は地方自治法を取り出すまでもなく、一般競争入札が本来なのですから、それ以外の方式による場合は、きっちりした規定が必要だというふうに私は思うんです。ところが、先ほどですね、堺市が平成12年4月に施行した建設工事等設計者選定のプロポーザル方式等の実施に関する要綱、それについてご紹介をいただきましたけれども、そこでね、選定基準についても公告、公表するというふうになっておりますけれども、この案の募集要項には、そうした評価基準が明らかにされていない。また、庁内審査委員会に専門知識を持った外部の人も入れない。ご答弁いただきましたように、審査委員会では、契約のあり方についての議論が全くない。やることを前提にして、お膳立てしてね、この業者どうですか、問題ありませんかというだけの審査であります。これで、どうして透明化が図られ、疑義を生じることを避けることができるんでしょうか。このことについての見解と今後の対応についてお聞かせください。
 次に進みますが、コストに対する配点の問題であります。
 答弁は、42%の配点が妥当性を欠くものではないと、監査委員からも、そのようにお墨付きをもらった、こういうふうにされました。しかし、果たしてそうでしょうか。ご答弁の中に、あくまでもこれはプロポーザル方式契約だ、こんなことも強調されましたけどもね、もともとこれはPFIでいこう、これが出発点ですよ。私はPFIとの理念でお聞きしたんだけれども、これには全くお答えになりませんでした。このPFIの中でのVFM、バリュー・フォー・マネー、この考え方は、このPFI方式を採用する場合の根幹ではないですか。この問題、この事業をする目的として、環境面とともに、汚泥処理に費用が高くついて困るから、これを安くする方法として行革の一環として進めるんだと述べました。昨年の9月の委員会でも委員の質問に対して、そう答えているではありませんか。バリュー・フォー・マネー、これがね、このコンポスト事業の最初の動機じゃないですか。結局ですね、そういうふうにPFIでやろうとしながら、契約方式だけプロポーザル方式にする、こうなってるんです。都合のいいように組み合わせただけじゃありませんか。このことについても見解と今後の対応について答弁を求めます。
 次ですけれども、発酵方式の菌について、調査実験を行った事業所が扱う菌以外にも100度程度の菌があるというふうに答弁をいただきました。それからお聞きしませんでしたけれども、日量100トンクラスの処理を行っている自治体は鹿児島以外にも宮崎とか山形とか、福岡にもありましたというふうに思うんですが、ほかにもあります。それであるのに、なぜ、最初から最後まで鹿児島1カ所だけが調査実験対象になったのか、疑問が膨らむばかりであります。
 そこでお聞きいたします。先ほど視察内容どうかと、ご報告をいただいたんだけれども、回数だけしかご答弁がなかったというふうに思います。そこで、この視察出張に参加をした方、本市職員の役職名でよろしいから、そのことと、何人参加したのか。そして、本市職員と行動を現地でともにした人が、この実験事業者以外にもあるかに聞いておりますので、日程別にですね、視察をした日程別に視察職員の役職と、そしてその職員と行動をともにした人はどのような人なのか。また、現地でともに行動した実験対象事業者の協力会社の人、この人は発酵方式特許の所有権を持つ会社の人ですが、その会社の名前と、その一緒に動いた所有権を持つ会社の人の役職名についてご報告をください。

◎上下水道事業管理者(山田修司君) このコンポスト事業について、るる議論いただきました。我々としては、事業の創設から、この決定に至る過程につきましては、特に問題はないという認識はいたしておりますが、ただ、この事業については堺市が初めて取り組む非常に、ある意味では大きなプロジェクトだということがございますので、なるほど、鹿児島市においてですね、市が実施するということと同時に、25年も前から実施されているという非常に歴史があるということを踏まえるといたしましても、もうちょっと視野を広く持って、調査についてもやってもよかったんじゃないかというふうな認識は今持っております。
 それと評価基準につきまして、なるほどコスト面は非常に重要でございますけれども、そういった意味で、ほかのいろいろ技術の安定性でありますとか、あるいは経営の安定性、そこらあたりも当然評価すべきであると思いますが、市として、何をこういうことの事業に対して一番ポイントを置くんかということについて、ある意味では、アナウンスをすべきことであるかなというふうに思っていまして、それが、それをいただいた上でプロポーザルをやるということについての考え方も当然取り入れるべきかなというふうに考えておりますので、今、局長が答弁いたしましたような形で、公平・公正性を確保するという意味合いで、これからもこういった事業についての対応をしてまいりたいというふうに考えております。

◆66番(栗駒栄一君) ありがとうございます。管理者ね、あれですよ、堺市が本来、この事業を進めるについて、こういった内容について、やっぱりそのことを、配点方法についての話の中で述べられましたけどもね、だからプロポーザル方式やというんだけども、考え方は、もともとPFIの中身で進んでいったんです。わかります。それで、堺市のこれだけ下水道の汚泥の処理に金かかるから、できるだけ少なくしていこうと、これで進んでいったんです。だからね、そういう中でやっぱりどこを重視すべきかということだしね、そのことをもっとやっぱり考えてほしいなと思いますし、私、この問題ね、今、どういう答弁なさったんかな、はっきりした調査をするというふうにご答弁なかったでしょう。私、これ大変な、やっぱりこれはあかんと思いますよ。こんだけいろんな状況見たら、今まで調査なさったようなことをですね、何かを聞いてるんだけどね、私はこれはね、厳正な再調査すべきだというふうに思いますよ。適正に対処してますと、そんなような答弁じゃなしに、私、もう答弁求めませんけれどもね、引き続き、この問題については、私ども団といたしましても、いろんな調査をしながら、本当にこのいろんな堺市のいろんな契約の問題について、市長、疑問が持たれないようにせんとあきませんのでね、我が党としても、引き続き調査していきたいというふうに思います。ぜひ、適正に対処ということだけじゃなしに、厳正な調査することを、これを求めまして私の質問を終わります。




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