公民の格差是正のために設けられていた「給与改善費」補助金を廃止
今、求められている熟練保育士さんの確保ができなくなった保育所も
6年間で公立保育所を9ヶ所民営化
堺市は、6年間で36ヶ所あった公立の保育所を次々と民営化し、今では27ヶ所になっています。(美原町との合併で、美原地域にあった3ヶ所の保育所が、堺市立の保育所となりましたので、合せて公立保育所は現在30ヶ所です)
来年の4月には、さらに2ヶ所の公立保育所が民営化されます。
日本共産党は、「公立保育所の民営化は、国がすすめる『保育施策の市場化』を狙いとしたものであり、民営化をすすめる一方で、公民全体の保育予算を減らし、社会福祉法人でなければならないという条件も薄めていき、企業が保育事業に参入しやすい環境をつくることにつながる」と指摘し、民営化に反対してきました。
実際、この間の国や堺市の保育施策の動きを見ると、民営化の推進とともに、保育士の配置基準の見直し、給与改善費補助金の廃止、認証保育所の推進、幼保一元化の動きなどが次々とおこなわています。
民間保育所への給与改善費など、運営補助
金の削減は、少なくない保育所で今の保育「水準」の維持をも困難にしている
運営補助金の削減は、熟練保育士や中堅保育士を確保し続けることを困難にし、障害児保育、一時保育、延長保育などに少なくない影響を及ぼしています。また、子どもたちの安全と保育環境を守っていく点でも、施設の改修や修繕などで自己資金が不足するなどの支障がでています。
少なくない保育園で、これまでの保育「水準」を維持することさえ四苦八苦という状況をつくり出しています。
園児1人(1ヶ月)あたりの運営費・
運営補助金額の推移
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2000年度 |
9万2490円 |
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01年度 |
9万0939円 |
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02年度 |
9万0145円 |
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03年度 |
8万7323円 |
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04年度 |
8万6852円 |
園児1人あたりの運営費4年間で月額約5600円余も削減
120人定員の保育所では年間800万円もの影響が
2000年度に比べ2004年度の園児1人あたりの運営費と運営補助金の合せた額は月額で約5600円削減されました。
それぞれの保育園にとって重大な問題です。120人定員の保育園では年間で約800万円もの影響(多いところでは1000万円を超えている)が出ており、保育園の運営に重大な影響を及ぼしています。
給与改善費は公民間の格差是正のための補助制度
これをバッサリ廃止にするなんて
給与改善費は、もともと公立と民間の職員の給与の格差を是正するために府が設けた補助制度です。堺市が中核市になってからは、堺市が負担してきました。
しかし、堺市は年々補助額は削減し、2004年度をもって廃止してしまいました。
その結果、民間保育園では、職員の年齢構成の見直しや給与体系の見直しが余儀なくされ、必要としている中堅保育士や熟練保育士を維持することが困難になった保育所がでました。
市民の願いに応えられる保育を実施していくためにも、
中堅、熟練保育士の確保と配置は欠かせない条件
給与改善費の復活か、代わりの支援策を
通常の保育の充実とともに、市民は一時保育や延長保育、障害児保育の拡充などを強く望んでいます。
さらに地域では、子育てに悩む若いお母さん方も多く、身近なところで(保育所などで)専門的な知識をもった保育士さんに相談にのってもらえればとの願いも少なくありません。こうした市民のニーズに応えていくためには、若い保育士さんとともに、中堅・熟練の保育士さんが持つ豊かな経験にもとづいたの指導や提言は欠かすことはできません。
それらのためにも、04年度で廃止した給与改善費を現時点で改めて、その役割も含めて見直し、元に戻すことが大切になっています。もし、それがすぐに戻せないのであれば、代わりの「支援策」を早急に打ち出すべきです。例えば、05年度(今年度)より実施すした「地域における子育て支援事業」のように、「障害児保育充実の支援事業」(仮称)とか「延長保育拡充の支援事業」(仮称)という形で、「支援策」を創設することが求められます。
また、一時保育については、国の補助しか現在はないので、それに市が上乗せする形で「一時保育拡充支援事業」(仮称)を創設すべきです。
給与改善費の推移
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年度 |
施設数 |
改善費額 |
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2000年度 |
37 |
4億0362万0727円 |
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01年度 |
33 |
3億2399万5792円 |
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02年度 |
37 |
2億6779万9335円 |
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03年度 |
34 |
1億9140万3306円 |
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04年度 |
38 |
1億7555万2762円 |
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05年度 |
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0円 |
虐待問題に対応できる専門的体制の整備や「安全対策」では、
公・民に格差のない対策ができるよう民間保育園にも全額補助を
児童虐待の問題は、堺でも大きな社会問題となっています。
この問題についても、「虐待対策支援事業」(仮称)のようなものを市として創設し、これから設けようとしている児童相談所の体制を、脇から固め、機能の充実を図ることがを大事になっています。
「保育所安全対策事業」では、公・民に安全対策上の格差が生じないように、民間保育園が負担しなければならないことに、現在なっている3分の2の経費(3分の1は市が負担)を全額市負担とする(少なくとも2分の1づつ)などが、民間保育園からも求められています。
奈良谷議員は、以上のような問題点を質問し、市民の願いに応えた保育が公・民の保育所でおこなえるよう求めました。
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