report 議会報告
堺市議会速報
2005年3月28日 806号

市長提案の「05年度予算案」に日本共産党は反対

 市長から提案されていた「05年度予算案」を審査してきた、予算審査特別委員会は3月18日審査を終了し、委員会での採決がおこなわれました。採決に先立ち予算案に対する、各会派の意見表明(討論)が同日おこなわれました。
 日本共産党は、予算案に反映された市民の願い(不十分なものも含め)を評価しつつ、予算案全体を特徴付けている大規模開発優先、市民のくらしや中小企業には冷たい予算に「同意できない」(反対)旨の討論をおこないました。
 日本共産党以外に予算案に「反対」の意見を表明した会派は「堺・美原市民ネット」だけで、公明党・フェニックス民主・自民党(2会派)・美原会・あたらしい風・プロジェクト堺の7会派は共同して「賛成」の討論をおこないました。
 日本共産党がおこなって討論の全文は以下のとおりです。(文中の中見出しは、後で付けたものです)


日本共産党の「反対」討論

平成17年度予算案についての討論

 平成17年度予算案について日本共産党を代表して意見を申し上げます。
 小泉内閣が発足して、4年近く経ちましたが、それ以前に聞かれなかった言葉に「勝ち組」「負け組」という言葉があります。ひどくなる一方の国民いじめの政治の結果をもっとも端的にあらわすものであります。国民を所得別に5段階に分けた所得再分配調査によりますと、第1順位と第5順位の差が1996年に33倍であったものが2002年には168倍にまで格差が広がっています。一握りの大企業と大金持ちだけがうるおい、額に汗して働く勤労者、働こうにも職のない多くの若者、日本社会の発展に貢献してきたお年よりなど、圧倒的な国民が「負け組」にされ、今の暮らしだけでなく、将来もおびやかされているのです。子どもたちをめぐる様々な悲しい事件もこのような社会状況を背景として生み出されています。

ひどさ増す小泉内閣の国民いじめ

地方自治体に今問われるものは市民のくらし守る“防波堤”に

 こうした中で地方自治体のありかたが厳しく問われます。今求められることは、国の悪政の防波堤になって市民の暮らしを守るための施策を最優先し、そのための予算を確保することであります。国の方向に追随するのではなく、これまでの開発優先の市政運営のあり方を根本的に見直し、公共事業を生活関連型中心に切り替え、厳しい財政状況の中でも市民への負担を抑え、市民の切実な願いにどのように応えていくのか、中小企業を応援する施策をどのように優先させていくのか、このことが問われるのです。そして、美原町と合併した新しい堺市の最初の予算が、合併の本来目的であるところの住民サービスの向上や住民負担の軽減になるのか、このことが問われるのであります。

合併したことで双方の住民にとって本当に“福祉の増進”がはかられたか?

政令市への移行は、市民が元気になり活力に満ちたまちになることに役立つか?

 合併することにより福祉の増進につなげるのだということは合併協議のなかで繰り返し述べられてきたことであります。しかし、特に編入された美原地域住民の皆さんにとっては、今後各種制度が堺市制度に合わされることによる負担増大への不安だけではなく、現実に体育館の使用料が大幅に引き上げられるなど、負担増が押付けられています。市長は予算説明において合併の実現が政令指定都市実現という大きな目標をもったものであることを強調され、そのための取り組みを第1の重要課題としてあげられました。そして「ひとに元気と生きがいを与える施策」を「充実」するとか「まちに活力を生み出す施策」を「充実」するとされました。しかしその中身ははたして、市民が元気になり、活力の満ちた街になることに役立つのでしょうか。

600億円の行革効果を自慢するが

主なものは、生活弱者へのサービスの切り下げと負担の増大

 市長は就任以来600億円を超える行財政改革効果を出したと述べ、さらに改革のスピードアップとグレードアップを徹底するとされました。その効果とは金銭的効果でありますが、そのことによる市民への影響がどういうものであるかは全く考慮が払われていません。行財政改革は当然必要なことであります。しかしその内容は、例えば職員数の適正化をとりましても、開発部門に重きを置き多くの幹部職員を配置する一方、市民サービスを直接行う部門を中心に削減するとか、就学援助金制度の切り下げなど生活弱者へのサービス切り下げや負担増大をもたらすものであります。

この予算案でも

生保受給者への夏期・年末一時金の廃止、おむつ給付金の見直し、
老人クラブや障害者補助金などの削減などが

 この予算においても108億円の効果を生みだしたとしていますが、そこには生活保護の夏季年末一時金の廃止やおむつ給付金の見直しなど扶助費の削減で10億8百万円や、老人クラブへの補助金や児童生徒健全育成事業補助金や各種の障害者補助金など補助金制度の一律削減を盛り込んでいます。また、保育所民営化や学校給食民間委託の引き続きの拡大に加え、指定管理者制度やPFIの導入によって行政の公的責任の放棄がさらに拡大されつつあるのであります。これでは福祉、健康、教育などの住民サービスが一層大きく引き下げられ、市長が説明するような「ひとに元気と生きがいを与え、安心と潤いをもたらす」どころか、生活不安を大きくし、生きがいを奪い、無味乾燥な冷たい行政になるのではないでしょうか。

100円バスの試行の延長や小児救急医療の拡充、子育て支援事業の拡充など

市民とともに要望してきたことも予讃日本共産党反映しているが、
切実な市民の願いの多くは予算化されず

 提案されております本予算案には、ワンコイン・100円バスの試行の延長や、小児救急急病センター事業の拡充、のびのびルーム事業への国庫補助制度の活用、子育て支援事業の拡充、児童への防犯ベルの支給、ヤングジョブステーションの設置など、我が党が市民とともに繰り返し要望してきたことも提案されており、こうした予算は当然であります。しかし、切実な市民要望の多くが予算化されていないのが実際であります。

その一方、バブル期に発想された臨海部開発や、都心地区の再開発

500億円もの建設費がかかるLRT建設

 一方、行財政改革を行い、その効果として捻出した財源を政策枠予算として重点政策課題に充当するとしています。
 そして「まちの構造改革」として、バブル経済のときに発想された臨海部開発や都心地区の再開発、鉄軌道の整備などを都市再生や構造改革特区という装いをつけて多くの予算をつけています。

(以下は、次号に掲載)






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