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市民福祉切り捨て大規模開発優先の公共事業など
自治体本来の役割からはずれた決算の認定には反対を表明
11月11日、03年度の決算を審議してきた「決算審査特別委員会」は全ての審査を終え、総括質疑と各会派の決算に対する認定の可否を明確にする「討論」をおこない終了しました。
日本共産党は、以下の「討論」(全文)をおこない決算の認定には反対をしました。
他の会派は、一部問題点などを指摘、改善を求めましたが決算全体の認定には賛意を表明しました。
厳しい状況下 地方自治体のあり方が問われる
日本共産党を代表して、2003年度決算に対する討論を行います。
政府はこの間、景気は、民間主導で、堅調に回復していると表明をしてきましたが、この認識は、市民の実感とはほど遠いものであります。
企業の倒産は、最悪の事態を脱出したとはいえ、依然として高水準で推移しており、完全失業者は、いまなお300万人を超えています。
特に、若年層の雇用の問題は深刻であり、各年齢階層で、9月の完全失業率が前月比で低下する中、24歳以下の男性では、逆に0.5%上昇し、11.2%となり、24歳以下の男性の完全失業率は21ヶ月連続10%を超えています。
さらに若年層でのフリーターなどの不安定雇用者の広がりや求職も通学もしない若年無業者(ニート)と呼ばれる層の急増は、将来にわたる日本の経済社会の正常な発展に重大な影響を与えることが懸念されています。
また、2004年1月−3月期の大企業の営業利益が前年同月比で25%増加する中、労働者の賃金は抑制されたままで、人件費の伸びはわずか2%増にすぎません。
政府は、1999年から2004年3月末までに大企業9万人を超す人員削減計画に対して、870億円の減税を行うなど大企業のリストラを応援する一方で、医療・年金・介護など社会保障の全分野において改悪を強行し、その負担増が国民のくらしをさらに深刻なものにし、消費を冷え込ませ、不況を一層深刻なものにしているのであります。
堺の市民の生活実態と堺市政
本市内でも、中小零細企業の経営は深刻で、倒産廃業が高水準で続いており、倒産件数は1996年から2003年までの累計で930件となっています。生活保護受給世帯は、2003年度は11258世帯で、1996年度5876世帯の約2倍へと急増しています。自殺者は200人をこえています。
また、「民間にできることは民間に」「地方にできることは地方に」と、小泉内閣の進める構造改革路線のもとで、「指定管理者制度」など行政の公的責任を民間に丸投げする手法の導入が地方自治体に押し付けられています。
福祉・教育関係の事業が7割を占める国庫補助金を3年間で4兆円も削減する三位一体改革も進められようとしています。それは、福祉や教育など住民サービスの水準の引き下げを地方に押し付けるものであり、地方分権に逆行するものであります。
「三位一体改革」の初年度にあたる2004年度に実施されたのは、補助金削減だけで、地方への税源移譲どころか地方に一方的な犠牲を強いる内容となっており、予算編成ができない自治体が相次ぐ事態となっています。
このようなきびしい状況の中で、地方自治体のあり方が鋭く問われています。
地方自治法は自治体の役割を
住民の福祉の増進をはかることを基本にと
地方自治法の第1条の2は、地方公共団体の役割を、住民の福祉の増進を図ることを基本とすると強調し、地域における行政の自主性を重んじています。
今、堺市に求められることは、憲法と地方自治法の精神に基づき、国の方向に追随するのではなく、国の悪政に抗して市民の暮らしを守るため、これまでの開発優先の市政運営を根本的に見直し、住民福祉の増進、市民の安全と健康を守り、教育条件をよくするという地方自治体本来の立場に立ち返ることではないでしょうか。
わが党の議会での追求や
市民の粘り強い要求運動で前進したものもあるが・・・・
このような観点から2003年度決算をみてみますと、地域子育て支援センターの増設や2カ所の保育所開設、2カ所160床の特別養護老人ホームの整備、介護保険利用者支援専門相談員の育成、精神障害者グループホームの拡充、障害者無認可作業所の認可促進補助や学校施設の改築・改善、市営住宅へのエレベーター設置、生活道路照明灯の設置など、わが党の議会での追及と市民の粘り強い要求と運動の中で一定の前進が図られています。
福祉の切捨て、負担の増大
大規模公共事業優先が市政の底流に
しかし、各種の福祉施策の切り捨てや削減に加え、下水道料金を25%、介護保険料9.9%、保育料9.6%、などの大幅な引き上げで市民負担をふやし、苦しい市民の暮らしに追い打ちをかけています。また、引き続き保育所の民営化や学校給食の外部委託を促進しました。その一方で、市の財政が厳しいと言いながら、大都市にふさわしいまちづくりを進めるとして、大規模公共事業政策を推し進めました。それは国や財界主導の都市再生政策を利用しての臨海部の開発計画であり、臨海部堺2区を基点とした東西鉄道の建設計画の促進であります。また、鳳駅南地域を都市再生の緊急整備地域に指定し、駅前再開発の要求を利用しての東急車輛跡地の再開発事業であります。
これらは大型公共事業、大規模開発優先の公共事業の推進が本市のまちづくりの基本を貫いていることを示すものとなっており、これらの推進は現在と今後の財政負担の増大を招くものであります。
経済状況と本市財政の好転が見込めない中で、市民福祉の一層の切り捨てにつながり、到底市民の理解が得られるものではありません。厳しい財政状況を立て直すためにと強力に進められている行財政改革は、受益者負担を増やし、また、指定管理者制度の導入等により、公的施設の民営化によるアウトソーシングの推進により公的責任のいっそうの後退と福祉、健康、教育など住民サービスを切り下げています。そして、また職員の大幅削減については、本来職員数は適正なものであるべきですが、削減だけが目的のようなやりかたに職員の意欲と創意までが摘み取られているのです。こうしたことから、本市行財政改革は、大規模開発事業の財源確保を目的とするものになっているのであります。以上のことから本決算を認めることはできません。
バブル経済時期の計画を引き継ぎ、都市再生手法や特区制度など、国の制度を無批判的に取り入れ、まちの大改造を進めるという方針については、根本的に見直されるよう強く求めておきます。
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