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堺市市長
木原 敬介様
アスベストによる健康被害と防止策の徹底に関する申し入れ
アスベスト(石綿)が主な原因となる中皮腫、肺がん、じん肺などで死亡した石綿関連企業の労働者は、明らかになっただけでも500人に上っている。また、日立造船など、造船7社での死者は80人に達している。健康被害の拡大は必至となっており、被害は、家族、周辺住民にも及び、市民の間にも大きな不安をよんでいる。
不燃、耐熱性、耐久性、電気絶縁性などの特性から石綿は、建材や自動車部品など広範囲に使用されてきた。石綿による健康被害は早くから知られ、がんとの関係も1950年代に知られていたが、工場の労働者や家族には、石綿のもたらす健康被害の怖ろしさを知らされず、長期に危険にさらされてきたことは、極めて重大である。
中皮腫による死者は、政府が統計を取り始めた95年以来、9年間で6000人を超え、急増傾向にあることが厚生省の人口動態調査からわかっている。同じ時期に「アスベストによる中皮腫」として労災認定を受けたのはわずかに180人余にすぎず、労災認定されないまま死亡した人が相当数に上っていることも浮き彫りになっている。
石綿を吹き付けた建物の解体のピークは2020年から40年ごろになるとみられ、実効ある対策の実施は急務となっている。
こうしたことを踏まえ、本市として、以下のアスベスト被害対策と予防策を徹底されるよう申し入れるものである。
石綿を取り扱った全ての労働者と退職者とその家族、下請等事業者や、被害が予想される工場等がある場合はその周辺住民の実態を把握し、相談窓口を直ちに設置するなど、相談体制を確立する。
市立堺病院をはじめ、市内医療機関において、中皮腫などアスベスト関連疾病の診断がなされた実態を調査すること。
石綿製品の製造者(過去を含む)に対し、製品の内容、納入先や石綿製品を使用した建物、施設、設備等の実態の調査、報告を求め、その結果を公表するとともに、必要な対策を講じること。
市内の石綿を使用した建物、施設、設備等の解体、更新時の飛散防止策の徹底や健康被害防止等の対策を講じること。
市内の学校施設の再点検をはじめ、市有建設物について石綿製品の使用実態を点検・調査し、その結果を公表すること。
その他、石綿被害に関する市民の不安を取り除くために必要な、万全の対策を講じること。
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